人事録

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人事とシステム

細かい仕事がたくさん

システムみなさんが人事の仕事に対してどのようなイメージを抱いているのかはそれぞれだと思いますが、人事の仕事には細かいことがたくさんあります。
また、保険や給与など、お金に関することも扱っているため、間違えるとたくさんの人に迷惑をかけることになり、細心の注意を払わなくてはなりません。
しかし、人間だから、どんなに確認するようにしても間違えることがないとは言い切れません。
もちろん、二重チェックをするとかなるべく間違いを発見できるようにするべきですが、人間の目だけでは失敗することもあります。

システムが必須の時代

昔に比べるといまはパソコンが1人一台使える時代で、給与や保険といった社員を管理するための専用のソフトも多数あるため、コンピュータにチェックをしてもらうことができるようになりました。
だからと言って人間によるチェックが必要なくなったとは言いませんが、エラーがちゃんと上がってくればなぜエラーが起こったのかを確認でき、エラーそのものを探し出さなくてはならなかった昔に比べれば間違えることは減っていると言えます。
このようなシステムをどこまで導入していくのかということかは、会社によって違いますが、それによって人事に関わる人間にどのくらいの負荷がかかってくるのかということも大きく異なります。
人員管理に関するシステムについては考えるべき問題がまだまだあります。

会社全体の事を考えたシステム導入を

会社の形態にもよるが、やはり給与のベースとなる出退勤をどのように管理するのかは重要です。
このところの流行では、社員証を使ったものの他、SuicaやPASMOを使ったものや、静脈認証のものなどが多く導入されています。

ポイントは、本人以外が勝手に打刻できないというところです。
現代のようにスマートフォンやタブレットPCなどが次々と発売されていくことを考えると、今後も新しい形での勤怠管理方法は増えてきそうです。

システムをいれれば全てが解決するとは言えませんが、システムを導入することで人的工数を減らしながら間違えのないデータ管理ができるようになります。
もちろん、出退勤以外についても、整備すべきシステムはたくさんありますので、会社全体のことを考えてシステム導入を進めていくことが大切です。
ただ、複数のシステムを導入するととシステムの互換性などの関係でデータ管理が煩雑化してしまうこともあるので、システム導入前にしっかりと検討をする時間を持つことが重要です。

人材と早期退職について

少子高齢化の問題

退職届日本の少子高齢化は、かなり昔から大きな問題となっている。
しかし、問題だ大変だというわりには、この10年以上を見ていても抜本的に改革はされていないように思う。
これは困ったことだ。
もちろん、個々の企業においてはこの問題に取り組んでいる会社は多くある。
少子化と高齢化を企業内において一括りにするのは乱暴なことではあるが、今回は併せて考えてみよう。
一部の企業では、もちろん早期から動き、さまざまな制度を設けているところもあるが、しかしこの問題は社会の大問題なので個々の企業だけではどうにもできないこともたくさんある。
もっと全体としての取り組みが提案されるべきことであるといえる。

女性の社会進出

少子化について思うことだが、まず女性の社会進出そのものはとても良いことだと思っている。
時代は変わったのだから、女は結婚したら家を守れ、では成り立たない。
国の保障や保険などを考えても、現実問題成り立たないのだから、これについていっていない男社会として生きてきた日本社会そのものの意識が追いついていないということが大変な問題だ。
少子化を憂うなら、やはり働きながらでも子どもを育てられる環境作りが大切だ。
現在のところ、そのような環境作りが個人の裁量に任されてしまっている。
これでは、働きたくても働けない人が多く出てきてしまう。
実際、保育園への入所のめどが立たないという理由で産休の後にそのまま退職してしまう女性を何度も見てきた。
フルタイムではなく、産後は時短での仕事も認めている会社だが、それでも子どもを預けることができなければ働けないのは当然だ。
少子化を憂うなら、社会が全体で子どもを育てていく意識を持たなくては、安心して子どもを欲しいと思うことすらできない。

高齢化と企業の問題

高齢化については、これは致し方ない問題だ。
人間が産まれて生きている結果なのだから、人の数だけを問題にして考えてはいけないだろう。
高齢化の問題点はたくさんあるのだが、企業においてはやはり仕事と給与のバランスというのが難しくなってくる。
今では信じられないかもしれないが、昔の高度成長時代の日本では、年齢が高くなればなるほど高給になれると信じられていた。
今でもそれを引きずっている企業は多く、極端な例を出せば、高齢者や役職者に給与を多く払わなくてはならないゆえに新入社員の人材育成に予算を回せないというようなことも出てくる。
そのため、高齢者だけを対象にしていないケースもあるが、近年、早期退職を促す動きがたくさん出てきている。
仕事というのは、一生を通して考えなくてはならないことであるだけに、このような流ればかりを良しとはできない要素も多くある。
もう一度、国や社会が全体の問題として、抜本的改革を行ってほしいと思う。

履歴書について

履歴書の重要性

就職活動や転職活動において、とても重要な書類に「履歴書」がある。
いまさらそんな基本的なことを、と思われるかもしれないが、履歴書は本当にとても大切なものなので、改めてお話しておきたいと思う。

そもそも、履歴書とは何なのかと調べてみると「履歴書(りれきしょ)とは、学業や職業の経歴など人物の状況を記した書類のことで、就職や転職時に選考用の資料として用いられる。また、学歴や職歴によって給与や資格などを決定する手続き(査定)において、それを証明する各種の書類とともに提出する」となっている。
みなさんも重要な書類として、頭を悩ませながら書いた記憶があるかもしれない。
人事部にとっても、履歴書というのはとても重要な書類で、何しろまだ会ったこともない人をそのような書類によって、能力や人柄を判断し、面接をするかどうか決めなくてはならないのだから、双方にとって重要な書類だということがわかるだろう。

手書きかデータか

履歴書については、パソコンが普及してから、手書きの履歴書が良いのかそれともパソコンで作成した履歴書が良いのかという議論が取り沙汰されてきた。
これは、会社の体質にもよるし、一概にこちらが正解というものはない。
どちらが印象が良いかということも、会社によってとらえ方が異なるが、パソコンで作成した履歴書は「手抜き」だと考える会社もあるので、少なくとも手書きのほうが、会社の体質に関わらず、良い印象を与える可能性は高いといえるかもしれない。
ただ、どちらにしても中身がきちんとしていなければ意味がないので、履歴書を手書きで書くのかそれともパソコンで作成するのかは、中身を考えた上で、その業界の体質や風習などを考慮して判断すれば良いだろう。
このような議論も、長らく行われてはいたものの、2005年あたりにはだいぶ落ち着き、以前に比べるとパソコンで作成された履歴書も多くの企業が良しとしている。

しかし、実際に多くの履歴書を見ていると、やはりパソコンよりも手書きで書かれたもののほうが、その人の個性が出たり、熱意が伝わってきたりするように思う。
字はうまい下手だけで判断されるわけではないが、読みやすく丁寧に書こうとしているかどうかという点は重要なポイントだと言える。
読みやすく書こうというのは、相手を気遣う気持ちの表れであるから、相手に気遣いができる人柄なのかどうかが出るということだろう。
字が下手だからパソコンで作成したいという人も、上手く書く必要があるのではなく、相手のことを考えて読みやすいよう丁寧に書けば良いのである。

もちろん、はっとするほど美しい字を書く人もいるが、それだけでなくびっしりと書き込まれた文字を見ると、やはりそれだけの労力を払って、弊社に入りたい一心で熱意ある文章を書いてくる人には会ってみたいと思わせてくれるものがある。
履歴書はただ出せば良いというものではない。
義務的にやり過ごそうとしている人は、こちらもそれなりの目でしか見ることができない。
しっかりと人柄の伝わる履歴書をぜひ書いていただきたいと思う。