人事録

人事の仕事に興味がある方に向けた情報サイト

外国人採用時の注意点

外国人を採用するときのチェックポイント

外国人採用外国人を採用するときには定められたルールを守らないと、行政指導を受けたり、トラブルに発展したりする可能性があるので注意が必要です。

また、社会習慣や文化、宗教が違いますから、考え方も日本人と同じではありません。
日本人の従業員に対する以上に明確な意思表示、的確な意思伝達が大切です。

外国人の採用でもっとも大切なチェックポイントは、在留資格の確認です。
外国人は、法律で仕事につける職種が制限されています。
就労資格のある職種のうち、会社で雇用するケースが多いのがコンピューター技術者や自動車デザイナーなどの技術職、通訳や語学教師、為替ディーラーなどの人文知識・国際業務、設計技師等 外資系企業の社内転勤で日本で働くケース、中華料理やフランス料理のコックなどの技能職です。
詳しい職種は厚生労働省のウェブサイトで公開されていますから、確認してください。

(参考サイト)
http://www.mhlw.go.jp/file/0000047606.pdf

また、短期滞在や研修などの在留資格では就労は認められていません。
このような外国人を雇用した場合は法律違反に問われるので、必ず確認が必要です。
面接時にパスポート、特別永住者証明書、在留カード、就労資格証明書、留学生など資格外活動の場合は資格外活動許可書を必ず持ってきてもらいましょう。

確認事項は必ず、文書にする

応募してきた外国人には、採用後に働く仕事の内容、賃金、労働時間、働く場所、労働契約を結ぶ期間、労働・社会保険関係法の適用に関する事項を明記した書類を交付するか、電子メールで送信して、労働内容を明示しなければいけません。
会話だけでは誤解が生じる恐れがありますから、トラブルを防ぐためにも必ず文書を作成し、内容をお互いが確認して、納得してから雇用契約を結びましょう。
雇用契約にお互いが納得して外国人を雇用したら、ハローワークに届け出を行います。

相手を尊重しながらも、信じ過ぎないことが大切

法律に関する手続きのほかにも、人事担当者は外国人の能力を正しく見極める力が必要です。
外国人は自己アピールが得意ですから、必要以上に自分の能力を強調する傾向にあります。
アピールした能力が客観的にわかる書類の提出を求めましょう。
例えば日本語の能力検定の結果や、学校の成績、日本内での転職なら、以前の職場での給料を聞くと、おおよその能力がわかります。

外国人には日本人が習慣的に行うあやふやな表現や、なあなあの関係は通用しません。
質問にイエス、ノーではっきりと答えるよう心がけましょう。
そしてお互いに話し合って合意した内容は、証拠となるように雇用契約書に明示しておきます。
また、宗教によるタブーや価値観の違いにも十分に配慮をして、相手の宗教を尊重することも大切です。

SNSを活用した採用活動について

就職活動もSNSの時代

SNSソーシャルネットワークサービス(SNS)を活用した採用活動に、注目が集まっています。
SNSにはFacebookやTwitter、LINEなどさまざまなサービスがありますが、企業が自社の情報を発信するツールではFacebookやTwitterの活用が目立ちます。

Facebookはいいね!ボタンをクリックするだけで同意が表明できますし、コメント欄に意見や感想を書き込んで、相互コミュニケーションが手軽にできるのが魅力です。
実際に就職活動を行っている学生のなかには、就職を希望する企業のFacebookから、人事担当者にコメントを書き込むなどの活動を行っている人もいます。

しかしFacebookやTwitterなどは、好きな情報を好きに発信できるオープンなツールであるため、採用活動に的を絞った利用にはやや不向きだといえます。

就職や採用に特化したSNS

そこで就職活動や採用活動に特化したSNSが登場し、注目が集まっているのをご存じでしょうか。
これらのSNSで最も有名なのが、Linkedinです。
Linkedinは2003年にアメリカで誕生した、ビジネス特化型のSNSです。
利用者がプロフィールを作成し、ユーザーどうしでビジネスマッチングが行えるサービスで、人材を探したり、ビジネスパートナーを見つけたりできます。
また顧客や商談先、専門家などと個別にコミュニケーションが取れるので、特に欧米で盛んに使われています。
今後は日本ででも普及すると予測されており、人事担当者にとっては目を離せないサービスになりました。

そしてもう一つ、Facebookと連動してビジネス提案を行う人材獲得サービスWantedlyも注目したいツールです。
従来のリクルートサイトのように、給与や職歴で採用広告をするのではなく、働きがいや一緒に働く仲間探しに重点をおいているのが、新鮮です。

求人側、求職側がお互いにFacebookを介して情報を閲覧でき、企業訪問に招待したり、求職者にブレーンストーミングに参加を呼びかけたり、一緒に何かを作ったりと気軽な交流を促す環境を提供してくれます。
採用前にお互いが交流することで、採用後のミスマッチングが減るのも大きなメリットです。

若者が望む職場の条件とは?

ジョブウェブが行った調査によると、新卒生が企業を選ぶときに重要視する基準のトップ3は、1.雰囲気や社風、2.自分のやりたいことができるか、3.現場社員の対応でした。
給料を重視するという答えが29%だったのに対し、雰囲気や社風は2倍以上の71%。
現代の若者が就職先に働きやすさや、やりがいを求めていることがわかります。

優秀な人材確保は会社の運命を分ける重要な任務です。
それだけにコストもかかります。
しかし採用にSNSを活用すれば、低コストでマッチングの高い人事採用が実現すると期待できるのです。
導入を検討する価値のあるサービスではないでしょうか。

良いエントリーシートの書き方とは

エントリーシートとは、そもそも何なのか?

履歴書とセットで提出するエントリーシート。
履歴書は学歴や資格を知るためのものですが、それだけでは具体的な能力がわかりません。
そこで応募者の能力や意欲を知るために、エントリーシートが活用されています。

エントリーシートでは応募者の適性、やる気、能力、人柄などを見るのが目的です。
目的を把握して、適切な自己アピールができるよう心がけましょう。
エントリーシートの役割を理解せず、的外れのアピールをすると、エントリーシートを読んだだけで不合格にされてしまう可能性があります。

採用されるるエントリーシートを書くためには、希望する会社がどのような人材を求めているのかを十分に理解し、自分には会社が必要とする能力があることを伝えなければいけません。
私を採用すれば会社のプラスになると、的確に伝えられた人が勝ちです。

質問の目的を考えて書こう

エントリーシートの質問には、すべて目的があります。
あなたの長所は? 
これまでに組織をまとめて成功した体験を教えて下さい。
自己PRをお願いします。
といった質問は、適性や人柄をみるのが目的です。

これらの質問には、客観的に自分を分析して長所を取り上げ、長所であることを示す具体的なエピソードを記入するのが一般的ですね。
しかし良いエントリーシートを目指すなら、もう一歩踏み込んで、企業が求める人材に合致している長所であることをアピールする方法も考えましょう。

志望動機を尋ねる質問の目的は、やる気度を測ることです。
このような質問では、就職先の会社やその業界全体について調べて、会社や業界の可能性、社会貢献性に魅力を感じた点を伝えます。
その際に、同業他社と違う点、魅力に感じる点をアピールをすると有効です。
また業界だけでなく、日本経済や世界経済、社会の動きなどから、その会社がどのような位置づけにあるのかをグローバルな視点で分析し、この会社がベストだと感じた点を記載すれば、大きなスケールの中から、我が社が選ばれたことになりますから、喜ばない会社はありません。

エントリーシートの注意点

人気の企業には何百枚ものエントリーシートが送られてきますから、読みやすい内容であることも大切です。
読みにくいエントリーシートは、最悪の場合、目を通してもらえない可能性もあります。
エントリーシートではまず最初に結論を書き、次にその根拠を箇条書きで記載するなど、ひと目で何を言いたいのかがわかる文章を書くように心がけてください。
ダラダラした文章が続き、最後に結論がでてくるようでは、ビジネス文書として失格です。

そして、ケアレスミスにも十分に注意をしましょう。
エントリーシートの提出には送り先や添付書類の指定など、さまざまな指示があります。
指示をよく聞かずに、エントリーシートの送り先を間違う人、指示通りに書いていない人は即、不採用が決定です。
たとえば私書箱宛に送るエントリーシートを総務部宛に送ってしまった、顔写真を貼り忘れた、空欄があるまま提出したなどのレースがこれにあたります。
うっかりミスといえばそれまでですが、相手の話をよく聞いていない人、ルールを守らない人として落とされてしまいます。
ミスがないかしっかりと確認してから、提出しましょう。