人事録

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ミクシィでも人事の問題が

ミクシィが抱える問題

調べてみると、本当に人事関連のニュースは多いですね。
中でもちょっと興味深いのが、ミクシィの記事。
みなさんは、ミクシィってご存知ですよね?結構前にかなり流行ったSNSですが、最近はツイッターやフェイスブックなどに押され気味です。そんなミクシィでも、いろいろな問題が起きているとか。

まず、この話をするには「どうやってミクシィが稼いでいるのか」からお話をしなくてはなりません。
ミクシィって、無料で利用できるじゃないですか。なのにどうして儲かっているの?という疑問をお持ちの方はいませんか?こういう仕組みって、実はあんまりはっきり報道されないので、「知らない」というひとも多い様です。
実は、こういったサイトは広告料でもうけています。
ミクシィの様に多くの人が利用するツールになると、いろいろな企業から「サイトに広告を貼ってくれないか」という依頼が来るようになります。もちろん、広告の掲載料は有料になりますので、それでお金が入るのです。
しかし、利用者が多い時ならともかく、ちょっと減ると「やっぱり広告をあげてもらわなくてかまわない」ということが出てきます。それで、広告料が減少してしまうこともあるわけですね。
今のミクシィがまさにそんな状態。
以前は利用者が多く、SNSの代表とまで言われたミクシィですが、今は他のツールにお客さんを奪われ利用者が激減。そこから広告の撤退が始まり、以前ほど黒字を得ることができなくなりました。
昨年度128億あった売り上げは、今年になり80億まで減少。さらには16億の赤字になりそうだというから驚きます。

不可解な人事

この事態に焦ったのか、ミクシィ側は?と思ってしまうような人事を実施。
まず、なぜか50億円という大金をつかって他の企業を買収。
さらに、400人いる社員の半分を配置換えするというトンデモ人事が実施されました。
その一例が、時短勤務30名の女性を配置換えでカスタマーサポートセンターへ転用したものです。不可解なのは、この人事が行われた後に該当社員が社内ネットワークに入ろうとしても、入れなくなってしまったという事実。
なぜ、ネットワークからも追い出す必要があったのでしょうか。
これは「追い出しではないか」などと言われています。確かに、聞いてみるとこの人事は不可解ですね。

あつてSNSの王様と言われたミクシィも、今は他のSNSに追い越され気味、
以前から停滞気味はニュースとなっていましたが、こういった方法で無理に人事を動かしても、それが利益拡大につながるとは到底思えません。

リコーの出向命令が無効に

違和感のあるニュース

人事として、すごく考えさせられるニュースがありました。
これは、リコーが行った子会社への出向が無効になったというニュースです。
これ、細かいニュースを拾ってみたらいろいろと違和感がある話なんですよね。

まずは概要から。
簡単に説明すると、リコー側が40代と50代の男性に対して退職推奨を行いました。
しかし二人がこれを拒否したため、「退職をしないのであれば、意に沿わない仕事をしてもらうことになる」と発言をした上で物流センターへと移動に。社員二人は、「これまでとまったく違う仕事に回され、自主退職をさせようとした会社側の陰謀」として訴訟に踏み切ったということです。
この訴訟での判決が、「自主退職をさせるために全く違う部署に異動させた」という社員二人の言い分を認めたものになり、「子会社への出向は無効」というものでした。人事権の乱用を認めたということですね。

このニュースを見た時、この社員二人に対してもいろいろと思うことがありました。
そもそも、出向となった理由はなんなのか?はっきりいえば仕事ができず会社が持て余していたからなのではないか?という感想も持ちました。
しかし、その後に調べてみたら「この社員は非常に優秀で、これまでに特許を100以上とりリコーに貢献してきた」ということが解りました。

会社のためを思う人事とは

ニュースだけの話なので、すべてを鵜呑みにすることはできませんが、この話だけを信じるのであればリコー側に非がありますね・・・。
きちんと結果を出してきた社員を子会社に出向させ、それも検品やシール貼りなどの仕事をさせるというのは、人事をやっている私にとっても不可解です。
社内で表彰された人材をこんな風に扱うなんて・・・。

さらに突き詰めて記事を調べてみると、リコーは業績が悪化したことから自主退職を募っていた様です。
一万人の人員削減を行うと発表したそうで、その中にこの技術者二人が入っていたというわけですね。
特に最近は定額制・刷り放題のプリンターサービスなどが出てきていますし、リコーはかなり苦しい状態のようです。
今は日本の家電も調子が良くなく、どこも大変な時代なのでこういう結果になったのかもしれませんが・・・こういうことをやってしまう企業は、どうやってもいい業績にはならないんじゃないのかな?と思う自分もいます。
だって、私が聞いても理不尽すぎると思いますからね。

私も人事の仕事をしているので、少なくともこういう間違いだけは侵さないようにしていきたいと思いますね。
会社のためを思う人事とは何なのか、そういうことをきちんと考えた上でいろいろなことを判断していきたいと思います。

家電業界、大規模リストラを実施

家電が売れなくなってきている

日本の家電が世界で売れなくなってきているということはご存知かと思います。
しかし、それに伴い家電量販店が次々と人員削減を行っていることはあまり知られていません。
日本人は、どこかで「まだ日本は大丈夫」「日本の家電はまだ売れる」と思っているフシがあり、日本の家電が海外で売れなくなっている事実をあまり認めたがらない様です。
しかし、その影響は顕著に企業に反映されています。

参考:サンケイビズ 苦境の家電業界「リストラの春」
この記事を見ても解るとおり、家電業界ではリストラ対策が進んでいます。
まず、ソニーの人員削減が一万人をにもなることが解り、大きなニュースとなりました。
さらに、シャープの人員削減が一万人。
かなり大規模なリストラが実施されていることがわかります。

海外企業の動向

今は、韓国のサムスンをはじめとする企業が世界で活躍していますから、この勢いに押されて、日本の家電は世界で立場を維持することができなくなってきているのです。
もちろん、サムスンもいいところばかりなわけではありません。
サムスンは韓国がお金を出して海外に売り出していますが、サムスンの株主は半数ほどが外国人ですので、利益がそちらに流れてしまいます。
また、サムスンのウリは「価格がとても安いこと」なので、その価格を維持する為にウォン安を実施。
このため、国内のお給料が上がらないといった問題も発生している様です。
なので、問題があるのは日本企業ばかりではないのですが、海外企業も辛いから「日本企業がこうなのは仕方ない」というのも違います。
日本は近年まれに見る円高ですし、海外も日本以上の不景気が続いていますので、企業努力だけではどうしようもない部分もあるのですが、それでもどうにかしないと本当につぶれてしまいます。

若い世代の力が必要

ただ、こういうニュースがあるからこそ、若くて新しい発想を持った若い世代には有利かもしれません。
「こういう商品を作ったら売り上げは上がる」と思うアイディアがあったら、どんどんそれを打ち出し、実行することができるような若い世代を企業は求めています。
もちろん、リストラをしている状態なので新入社員の募集は難しいと思いますが、企画の持込だけでもしてみれば、先がつながる可能性もあります。
これからの時代は、ただ言われたことだけをこなす様な人ではやっていけません。
しっかりとの言いたいことをいい、企業の問題を突いて新しい発想をすることができる人なら、この状況でも就職することができる可能性は十分にあると思います。