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高卒内定率がバブル期並みまで回復

高校生の就職内定状況

2015年2月16日、文部科学省がこの春に卒業予定の高校生を対象に行った、就職内定状況の調査結果を公表しました。

(参考サイト)
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/27/02/1355107.htm

調査結果によると業予定者の数は約107万2,000人で、このうち就職希望者は約19万1,000人、就職内定者は約 17万人です。
就職内定率は前年比3.5ポイント増の、88.8%となりました。
内定率は5年連続で上昇傾向を維持しており、バブルで好景気だった1988年の89.8%と同レベルにまで回復しています。

内定者を男女別に見ると男子は90.7%、女子は85.9%。男子は昨年より2.7ポイント、女子は4.4ポイント上昇しました。

学科別では、工業が最高で96.0%。
次いで看護の92.6%、福祉の92.1%、水産の92.0%、農業の914%、 商業91.2%と続きます。
最も低かったのは普通科で、84.7%とでした。

大都市圏の就職率が低下

内定率を都道府県別に見ると、最も高かったのが富山県の96.9%。
次いで石川県の95.5%、 岩手県の95.3%、秋田県の95.1%、福島県95.0%と続きました。

一方で、就職内定率が最も低かったのは沖縄県の63.2%です。
次いで大阪府の81.3%、 神奈川県の82.5%、北海道の82.6%、東京都の83.3%と、大都市圏での就職率の低さが目立ちました。

東日本大震災で被害が大きかった岩手県は前年同期比1.5ポイント増の95.3%。
宮城県は2.8ポイント増の90.0%、福島県 2.4ポイントの95.0%でした。

この調査は国立、公立、私立の高等学校を対象に、学科別、都道府県別の就職状況に調査したもので、調査結果は2014年12月末時点のものです。

昭和51年以降の調査結果を見ると、これまでで12月時点の就職率が最も高かったのは、バブル絶頂期だった平成元年の91.6%。
最も低かったのは平成14年の66.3%でした。

就職内定率の回復は景気の回復を表していますから、5年連続で内定率が上昇しており、好景気の頃と同水準となったのは明るいニュースです。

また工業、看護、福祉で就職内定率が高かったのは、建築分野、高齢者医療・福祉分野の極端な人材不足を反映しています。

大学生の就職内定状況

大学卒業予定者の就職内定状況を見ると、大学、短期大学、高等専門学校卒を合わせた就職内定率は79.2%で、前年同期比3.2ポイント増でした。

大学だけに限定すると、前年同期比3.7ポイント増の80.3%。
このうち国公立大学は2.8ポイント増の84.5%、私立大学は3.9ポイント増の78.9%となっています。
地域別では、関東地区が最も高く85.6%でした。

男女別にみると、男子の前年同期比2.7ポイントプラスの就職内定率78.9%。
女子は前年同期比4.7ポイント伸び、81.9%です。
国公立大学の男子は82.5%、女子は86.8%でした。
一方、私立大学の男子は77.8%、女子は80.3%となっています。

文系・理系別でみると、文系は前年同期比4.6ポイントプラスの79.4%。
しかし、理系は前年同期比0.8ポイント減少し、84.2%でした。
地域別では、関東地区の就職内定率が最も高く85.6%となっています。